第31回 視覚障害リハビリテーション研究発表大会 IN 金沢に参加してきました。

 視覚障害リハビリテーション研究発表大会は、視覚障害者(児)に対する、福祉・教育・職業・医療等の分野におけるリハビリテーションに関心をもつ者の相互の学際的交流を図り・理解を深めることを目的とした研究発表大会です。

 今回のテーマは「これってインクルーシブ?」です。

 多様性のある社会の実現に向けた、様々な専門職の研究発表や、問題提起、解決に向けた提言を聞くことができました。

 今大会で特に、興味深かったものが、コード化点字ブロックと呼ばれる新たな技術です。

 視覚障害者が安全に歩行するために必要な点字ブロック(正式名称「視覚障害者誘導用ブロック」)。この既存の点字ブロックに黒丸や三角といったマークをつけ、それをスマートフォンのカメラで読み取ることで、人工知能(AI)が視覚障害者の単独歩行に必要な情報を音声で伝えるというのが「コード化点字ブロック」の基本的な仕組です。

 既に金沢市内の中心部には、コード化点字ブロックが敷設され、実際に体験をすることができました。カメラをかざすだけで、今いる場所や周辺にどんなものがあるのか音声で説明してくれます。操作は簡単で、これからの普及が楽しみです。

 実際の体験会で経験した「音声説明♪」→「ここは、尾上交差点です。前方は金沢城公園方面への横断歩道です。左は、金沢駅方面、右は、香林坊方面への横断歩道があります。」

 ただし、落ち葉やゴミ等で丸や三角のコードが隠されてしまうと、正しく認識できない場合もあるとのことです。まだまだ課題もあります。

 

大会のメイン会場の様子
機器展示会の様子
コード化点字ブロックの写真。黒い丸や三角のマークがコードを表します。
コード化点字ブロックを認識した画面。
体験会の様子

 

(鳥居寮 青木)