2023年度サピエ研修会より

 キッズコーナー・イエローサブマリンの短冊に願いを託していた7月6日と7日、大阪ではサピエ研修会が行われました。今回は二日間、対面とZoomとのハイブリッド開催。当館からは、講師も務める製作部門の職員が参加しました。サピエ研修会の受講者数は、講師陣を除き二日間で261名! 全国津々浦々の公共図書館や点字図書館、視覚特別支援学校やボランティア団体からの関心の高さを窺わせました。
 研修会では、サピエの現状報告や製作に関すること、サービスに関することなど全般的な内容で行われますが、その中から今回は、画像から文字を認識して読み取るOCR機能も備わったデイジー再生機「センスプレーヤー」についてご紹介します。

●デイジー対応新機種「センスプレーヤー」
有限会社エクストラから発売。非課税で99,800円です。
パソコンを使わずにサピエの図書が利用できる、シナノケンシ株式会社のプレクストークリンクポケットが昨年の10月に生産終了となり、後継機種が待ち望まれていたところの「センスプレーヤー」の登場です。リンクポケットでできていたデイジーや音楽の再生、FMラジオ、録音や電卓、スリープタイマーといった機能は備わっています。

 リンクポケットとの相違点は、大きく二つ。ひとつは、CDドライブとセンスプレーヤーを直接接続して、データの読み取りや取り込みができないこと(USBメモリやカードリーダーを接続しての、SDカードやCFカードのデータ読み取りには対応しています)。もうひとつは、OCR機能。センスプレーヤー付属のOCRスタンドは、カタカナの「コ」の字のような形をしています。スタンドの上部トレイにセンスプレーヤーを置き、25cmほど下にあるトレイに読み取りたい墨字印刷物を置いてスキャンすると読み上げてくれます。

 デイジーやサピエの個別講習同様、センスプレーヤーについても、皆さまに体験いただける機会が持てると良いなぁと考えています。

(はなのぼう8月号より)