3年振りの「ボランティア・利用者のつどい」

 2023年2月2日。3年振りに「ボランティア・利用者のつどい」を対面で開催した。今回の「つどい」はなんと第50回! ここまで継続してこられたのも、ライトハウスに関わるすべての方々による支えのおかげであり、感謝しかない。昨年度は対面開催ではなかったが、ライトハウス創立60周年と合わせ、ボランティアさんと利用者さんのお声を集めた冊子を作成。貸出図書やプライベートサービス、読み書きサービス、対面読書サービスなどを通じての、双方のあたたかい思いに触れる良いきっかけとなった。通常は3月の第一木曜日に開催しているこの「つどい」。今年は4月に統一地方選挙が控えているため、3月はその選挙公報等の製作で大忙しになるであろうと見越して、ひと月前倒しにした。

 「つどい」は二部構成。第一部では、長年、情報ステーションの活動を支えてくださったボランティアさんへ感謝状の贈呈を行う。ここでもまた、ボランティアさんや利用者さんから生のお声を頂戴するのだが、緊張の面持ちでお話しいただく方、堂々と話される方といろいろ。同じ時間に、同じ空間で共有できる思いは、そのお気持ちがストレートに伝わってくる。このご時世なので、「おめでとうございます!!」の握手などはやや憚られるが、ボランティアさんと利用者さんと職員が交流できる貴重な場でもある。
 第二部は講演会。第50回目の記念講演は、利用者でもあり、鳥居寮の訓練修了者でもある酒井雅和(さかいまさかず)さんのお話。図書をご依頼いただく際は、関西人ならではのノリツッコミ満載の明るい話し口調だが、そんな酒井さんの背景には、教師として脂が乗っている時期での失明があった。
 失意のどん底にありながらも、鳥居寮での生活訓練を経て、持ち前の明るさを取り戻された酒井さん。部署は違えど、同じライトハウスにある情報ステーションは何ができるだろうか。いや、京都ライトハウス全体として、何ができるか。また、人は誰と、どんな人と付き合うか、どんな人が周りにいるかで大きく変わる。視覚障害者・晴眼者にかかわらず、人としてのあり方、生き方を教えていただいたひとときだった。

(はなのぼう2月号より)