師走です。「仕果(しは)つ」とも書く年の瀬。月日が過ぎる速さを感じる時期です。とりわけ今年は何事にも“平成最後”の冠がつけられ、この12月も、一年が終わるというより一つの時代が終わるかのような感があります。この30年を振り返ると、平和な時代を過ごせたことへの感謝しかありません。

私にとって平成時代の始まりは1989年1月7日の昼、当時の官房長官が明日から昭和から平成に変わることを伝えるテレビの臨時ニュースからです。元号が変わる瞬間を今テレビで見ているという、まさに歴史の変わり目に立ち会ったような感覚を持った記憶があります。

もともと元号は力を持った者が時空をも支配することを示すために定めたもの。ただイスラム暦にしても西暦にしても世界の暦のほとんどが似たような経緯で定められたところがあり、自ら変革を起こさない限り地球上のどこに住んでも支配の構造からは逃れられないようです。

さて、今年の情報ステーション。おかげを持ちまして各事業を着実に進めることができました。来る年は1月1日から改正著作権法が施行され、視覚に障害がある方を中心に新たなサービスがスタートする年となります。これまで以上のご理解ご協力を賜りますようお願い申しあげます。

皆さま、良い年をお迎えください。

(五十嵐 幸夫)