第52回「エスコートゾーン」
公開
京都府視覚障害者協会の運動の成果として、京都府警のご協力のもと、京都ライトハウス近くの千本北大路交差点4か所に「エスコートゾーン」が敷設されました。
「エスコートゾーン」とは、横断歩道中央部に触覚マーカー(突起体)を敷設した設備で、視覚障害者が足や白い杖で触覚マーカーを確認しながら横断することで、安全に渡りきることができるように支援するためのものです。
横断歩道に敷設されたエスコートゾーン
私たち視覚障害者は、音響信号の音源や、横断する人の流れなどをたよりにして、しっかりと進む方向を確認しながら横断歩道を渡ります。もちろん、「一緒に渡りましょうか」と、親切に声をかけてくださる方もたくさんおられます。
しかし、音響信号でない信号や、人の流れが少ない時、雨天時など、進む方向がつかみにくい場合も多くあります。そんな時は、渡りきった場所が少しずれていて、街路樹や電柱があったりしてびっくり…。なんてこともよくあります。
実際にエスコートゾーンを使って横断してみましたが、とても安心して横断歩道を渡りきることができました。今までなら、音響信号の音を確認しながら、そして進むべき方向も意識しながら…というように、少し緊張しながら渡っていた横断歩道ですが、これからはもう少し楽に渡りきることができそうです。
エスコートゾーンを確認しながら横断歩道を渡る視覚障害者
京都ではまだまだ少ないこのエスコートゾーン。もっと普及していくことにより、視覚障碍者の安全な移動につながっていくことを希望しています。
(鳥居寮 久保)