今月は、鳥居篤治郎氏、夫人伊都様お二方のご命日を迎える月です。
そしてこの期に合わせて「鳥居賞」、「鳥居伊都賞」の伝達式が行われます。
改めて申し上げるまでもなく、鳥居賞は鳥居篤治郎氏の業績に思いを馳せ視覚障害者福祉に貢献する方々をたたえ、鳥居伊都賞は夫人の生涯のように視覚障害者の同伴者として人生を歩まれた方々を顕彰する、いずれも視覚障害者福祉のさらなる発展を願って設けられた賞です。
お二方のご命日。そして鳥居賞と鳥居伊都賞の伝達式。
9月はまさに、京都ライトハウスがその設立の原点に立ち戻る月となっています。

さて、この京都ライトハウスの原点を知ることにつながる催しを、一つご案内します。
11月1日から3日まで「第10回視覚障害者向け総合イベント Sight World 2015」が東京で開催され、3日の文化の日に、京都府立盲学校教員で当法人の評議員を担われる岸 博実氏が、ロシアの盲詩人ワシリィ・エロシェンコ生誕125周年を記念した事業の中で、「エロシェンコと鳥居篤治郎」と題した講演会をされます。
講演では、鳥居篤治郎氏が東京盲学校に進学した二十歳の頃(1914・大正3年)から、伊都様との結婚(1916・大正5年)、その後しばらく東京で過ごされた若き時代を中心に、エロシェンコとの出会いで誘(いざな)われた氏の熱い生き方を、新たに見つかった資料や京都ライトハウスが所蔵する数々の資料を用いて、披露されると伺っています。(イベントの問合せ先:日本盲人福祉委員会サイトワールド実行委員会 電話 03-5291-7885)
なお、この岸氏の講演内容については、後日、本誌等にて報告をさせていただきます。

様々なイベントが各地で開かれるこれからの季節、皆さま方にあっては、早々と、見逃さない聞き逃さない準備を進めておられることでしょう。
実り多い秋となりますことを祈念いたしております。

(五十嵐 幸夫)