先月の6月14日(金)、全国視覚障害者情報提供施設協会(全視情協)の総会が日本点字図書館でありました。その中でサピエの現状報告がありましたが、その巨大さに今さらながら驚くとともに、点字出版界への影響も半端ではないと思われました。

また、新規加盟の26施設・団体のうち、17が公共図書館となっています。

さらに、各施設では自館の図書管理システムとインターネット上のサピエを利用してサービスを提供してきましたが、サピエと同じインターネット上で図書管理を行うWeb(ウェブ)図書館システムが開発され、そちらへの移行も徐々に進められています。当館も2013年度に移行の予定で、全体としては2015年度中に移行を完了する予定となっています。

このようにサピエを直接・間接に利用したサービスが大きく広がりつつありますが、その財政基盤は少々厳しいようです。執行部ではなるべく利用者に負担をかけないよう、関係方面に働きかけているという話でしたが、共に頑張っていきたいと思っています。

さて、昨年の夏には3階のカウンターに鳥居先生の遺品の「貝の風鈴」を吊り下げて、神秘を語る音色を聞いていただこうと思いましたが、風が通りにくいため、あまり鳴りませんでした。今年は、その音を録音で聞いていただこうと思っています。

また、同じく先生の遺品から敵機爆音集というレコードが出てきました。実際に京都でどのように利用されたかは調査中ですが、4枚組のレコードの一部を聞いていただこうと思っています。

辛い思いをされた方もおられるとは思いますが、平和への願いが広がればと思っています。(田中 正和)