情報ステーションでは、図書館として行っている通常のサービスだけでなく、来られた方に五感でもっと楽しんでいただけないかなと思っています。例えば、いろいろなものを触っていただいたり、音や声を聞いたりして楽しんでいただきたいと思っています。

ということで、冒頭でご紹介しましたように、カウンターのところに話題のスカイツリーの模型を置いています。タワーと言えば、東京タワー、京都タワー、通天閣、エッフェル塔などがあり、一緒に触ってもらえればもっと面白いかなと思って探し回りましたが、なかなかありません。タワーの系統からは少し外れますが、紙製の立体パズルなるものを発見しました。そこそこ耐えられるものであれば触るコレクションに加え、展示したいと思っています。

それから、昨年、鳥居先生の遺品を整理している時に、貝の風鈴らしきものを発見しました。恐らく、姪の常見一枝さんから外国のお土産としてもらわれたもので、その音色を聞いて「風吹けば 千尋の底の 大海の 神秘を語る 貝の風鈴」と読まれた風鈴だと思われます。今年の夏は、電力不足や原発の再稼働問題も絡んで暑い夏になりそうですが、貝の風鈴の神秘の音色を、ぜひ聞いていただこうと思っています。それと、日本点字図書館では2010年に創立70周年を記念して『先人の声 歴史を築いた50人』のCDを製作され、石川倉次、宮城道雄、鳥居篤治郎、岩橋武夫氏らそうそうたる方々の声が2枚のCDに収められています。皆さんにもぜひ聞いていただけるようにしたいなと思っています。準備ができましたらご案内させていただきます。この他、「耳で聞く読書会」なども企画していきたいと考えています。

また、3階のロビーには低い書架がありますが、情報発信の場としてもっと活用していきたいと考えています。今は2台がピタッとくっついていますが、間を少し空けて南半分は視覚障害者用に、北半分は晴眼者用に活用したいと思っています。当面、南西面にあった広報物を南東面に移動し、空いたところに情報製作センターの出版図書を配架したり、出版の宣伝のスペースとして活用したいと考えています。できるところから徐々に充実を図って行きますので、よろしくお願いいたします。(田中 正和)