ありがとう

ありがとう

　梅雨明けの７月。当館では新たな道へ進まれる方があります。それも二人。在職期間は、一人は１４年と４カ月、もう一人は１３年と８カ月。十年選手が一度に二人抜けるのは現場としても痛手ですが、それよりも感じるのは、やはり惜別の念。一人は私より年下にもかかわらず特にＩＴ系に強く、パソコンやスマホの設定など公私ともに助けてもらいました。もう一人は年上の方ですが、手先が器用。キッズコーナー・イエローサブマリンや、アクセスルーム内の触る絵本付近の装飾は一手に引き受けてくださっていました。
　お二人のメッセージは、この後の「情報ステーションから」に掲載しています。ご来館いただいた方、お電話で貸出などのご依頼をいただいた方には直接挨拶されたかと思いますが、もしかすると紙面上でのご挨拶のみにとどまってしまう方もあるかもわからない。それが心残り、と話していました。
　立つ鳥跡を濁さず。自分自身の業務はもちろんのこと、共通の業務についても最後まで責任をもって整理をされ、次の方への引き継ぎもされました。
　そうです。去る方がある代わりに、新しい方をお迎えしています。
　新しいお二人は、視覚障害者関連の業務に経験のある方々です。しかし、場所が違い、利用者も違うと関係作りは一からになります。一日も早く、皆さんに名前と声を覚えていただけるように。私たちの仕事の始まりは、まずはここからです。不慣れなうちはわからないことも多く、皆さんにご迷惑をおかけすることもあるかもしれません。その節はどうか、温かくご指導いただけますと幸いです。また、これまでの経験がこれからの業務に活かせることもあります。逆に私たちも、新しい方から学ばせていただくのが楽しみです。
　長い間、一緒に考え、話し合い、助けてくれたことに、ありがとう。
　情報ステーションに来てくれて、ありがとう。

【こぼれ話】「はなのぼう」「京まる」５月号のつぶやき。文章の初めの文字を縦に読んでいくと…？

（はなのぼう７月号より）