はなのぼう 2011年03月20日号
創立50周年を迎えるにあたって

 いよいよ創立50周年が3ヶ月後に迫って来ました。6月26日(日)にメインの記念式典を開催するとともに、記念誌の発行、記念バザー、記念機器展などに取り組みます。また、50周年を目標に取り組んできた「施設紹介」と「視覚障害の啓発」DVDも完成し、着々と50周年を迎える準備が進んでいます。

 60年余のあゆみを振り返ると、「愛の鉛筆」を手に手に持って資金集めに取り組んだ60年前、愛の鉛筆運動開始から創立まで約10年を要したこと、創立後の財政的な厳しさとすぐに建物が手狭になってしまったことなど、草創期の数々の厳しさが伝わってきます。
その「京都ライトハウス」が、全国に例のない視覚障害者の総合施設として発展して来たのは、(1)鳥居篤治郎氏をはじめとする幾多の先達に恵まれたこと、(2)京都市や京都府から手厚い支援を受けてこられたこと、(3)視覚障害者団体と施設が車の両輪になって、という伝統を脈々と受け継いできたことです。

 点字図書1500冊で出発した点字図書館は、今や点字・録音図書を合わせた蔵書数は22,000冊余に達しています。今日では「サピエ」や「デイジー」の講習会の開催、貸出業務の充実、知る権利を支援する事業などに取り組んでいます。情報化社会といわれて久しい中で50周年を迎え、視覚障害者と健常者との情報格差をなくす新たな取り組みが求められています。当面は、(1)情報障害で困っておられる方が少しでも少なくなるように府内の利用者を大幅に増やすこと、(2)訪問サービスも含めたサービスの充実を目標に取り組んでいきます。

 図書館の利用者の方にもご協力いただき、困っておられるかたがないようにしていきたいと思っています。何とぞよろしくお願い申し上げます。

(田中 正和)