鳥居賞・鳥居伊都賞について
1 故・鳥居篤治郎先生遺徳顕彰会発足と鳥居賞の創設の経過
元日盲連会長であり京都市名誉市民であって「盲人の父」と敬慕をうけた故・鳥居篤治郎氏の業績を偲び、視覚障害者福祉の一層の発展を願って1981年7月15日に発足した。
発足を目指した発起人24名は何れも故人と生前親交があった岩橋英行(日本ライトハウス理事長)村谷昌弘(日本盲人会連合会長)本間一夫(日本点字図書館長)松井新二郎(日本盲人職能開発センター所長)角田耕一(日本盲人社会福祉施設協議会長)実本博次(日本盲人福祉委員会理事長)片岡好亀(名古屋ライトハウス理事長)銭本三千年(毎日新聞社点字毎日編集長)等の各氏が名を連ねている。(役職名は結成当時のもの。)(初代代表は、平沢 興 氏[元京都大学総長])
- (1) 活動資金は、全国に募金活動を展開し、1,300万円の浄財を集めた。
- (2) 顕彰会の活動
- ①故・鳥居篤治郎氏の命日に当たる1982年9月11日の13回忌に、京都ライトハウス内に故・鳥居篤治郎氏の等身大の胸像を建立した。(約500万円)
- ②遺徳顕彰基金(約800万円)を設け、視覚障害者福祉に貢献する人々を表彰することとし1983年を第1回として鳥居賞の伝達を行っている。
2 鳥居伊都賞の創設の経過
京都ライトハウスの創設者故・鳥居篤治郎先生の妻伊都様(1994年9月ご逝去)が京都ライトハウスへの思いを残していくためのご遺志として、妻であり、同伴者として長い人生を歩まれた生涯と同様に、視覚障害者とともに人生を歩んでこられたご夫妻、兄弟姉妹、友人等を顕彰するために、ご遺贈金をご遺族の鳥居寿一(じゅいち)様からいただいた。
- (1)このご遺志を活かすために基金1,000万円をもって「鳥居伊都賞」を設立した。
- (2)伊都様のご命日も9月であることから、鳥居賞とあわせて選考し同日に顕彰することとして、1997年を第1回として鳥居伊都賞の伝達式を行っている。
3 候補者の選考
京都ライトハウス内に事務局を置き4者(京都ライトハウス、京都府立盲学校、同同窓会、京都府視覚障害者協会)の揃う社会福祉法人京都ライトハウス理事会での推薦をもとに、鳥居賞選考委員会で決定することとしている。
4 伝達式
受賞者の方には、当日ご入洛頂けるように取りはからい、故・鳥居篤治郎先生の命日である9月11日前後に、京都ライトハウスで伝達している。
2012年4月24日作成
鳥居賞 受賞者名簿(1回〜41回)抜粋版
第1回 | 1983年 | 片岡好亀氏 | 名古屋ライトハウス会長、日本盲人エスペラント協会会長 |
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第2回 | 1984年 | 三島英稔氏 | 沖縄県視覚障害者団体連合会顧問。 |
第3回 | 1985年 | 吉岡由五郎氏 | 武生市視力障害者福祉協会名誉会長。 |
第4回 | 1986年 | 芳賀巴真子氏 | ボランティア(盲大学生の母) |
第5回 | 1987年 | 岩元悦郎氏 | 札幌ライトハウス盲人図書館長 |
第6回 | 1988年 | 守屋 正氏 | 京都ライトハウス副理事長 |
第7回 | 1989年 | 富山清琴氏 | 邦楽(地唄・箏曲)家元 |
第8回 | 1990年 | 石津利幸氏 | 点友会会長、会社員 |
第9回 | 1991年 | 植村恭夫氏 | 慶応義塾大学名誉教授、同大学常任理事 |
第10回 | 1992年 | 下薗彦二氏 | 点訳出版ボランティア |
第11回 | 1993年 | 藤野高明氏 | 大阪市立盲学校教諭、全日本視力障害者協議会副会長 |
第12回 | 1994年 | 芝田徳造氏 | 成安造形大学教授、立命館大学名誉教授。 |
第13回 | 1995年 | 小林一弘氏 | 東京都教育庁学務部義務教育心身障害教育課就学相談員 |
第14回 | 1996年 | 斉藤正夫氏 | 前田整形外科医院に鍼・灸・マッサージ師として勤務。 |
第15回 | 1997年 | 金 治憲氏 | 鍼・灸・マッサージ師 |
第16回 | 1998年 | 塚原 勇氏 | 関西医科大学理事長、京都大学名誉教授 |
第17回 | 1999年 | 岩橋明子氏 | 日本ライトハウス会長 |
第18回 | 2000年 | 本間一夫氏 | 日本点字図書館理事長 |
第19回 | 2001年 | 高橋 實氏 | 視覚障害者支援総合センター理事長 |
第20回 | 2002年 | 玉中修二氏 | 紫野福祉センター理事長 |
第21回 | 2003年 | 中野信夫氏 | 京都ライトハウス後援会理事。中野眼科診療所 理事長。 |
第22回 | 2004年 | 中澤眞佐氏 | 京都ライトハウス評議員。八坂女紅場学園 地歌講師。 |
第23回 | 2005年 | 和波孝禧氏 | バイオリン奏者。 |
第24回 | 2006年 | 福島 智氏 | 東京大学先端科学技術研究センター助教授 |
第25回 | 2007年 | 木塚泰弘氏 | 日本ライトハウス理事長、日本点字委員会会長 |
第26回 | 2008年 | 桜井政太郎氏 | 視覚障害者のための手で見る博物館館長 |
第27回 | 2009年 | 愼 英弘氏 | 四天王寺大学大学院人文社会学研究科教授 |
第28回 | 2010年 | 高橋秀治氏 | 社会福祉法人ロゴス点字図書館長 日盲社協常務理事 |
第29回 | 2011年 | 岩井和彦氏 | 社会福祉法人日本ライトハウス常務理 |
第30回 | 2012年 | 本間昭雄氏 | 会福祉法人聖明福祉協会理事長 |
第31回 | 2013年 | 青木陽子氏 | 特定非営利活動法人アジア障害者教育協会理事長 |
第32回 | 2014年 | 和久田哲司氏 | 杉山検校遺徳顕彰会理事長 |
第33回 | 2015年 | 藤野克己氏 | 全国視覚障害者情報提供施設協会事務局長 |
第34回 | 2016年 | 指田忠司氏 | 障害者職業総合センター特別研究員 |
第35回 | 2017年 | 森田昭二氏 | 関西学院大学大学院人間研究科 研究員 |
第36回 | 2018年 | 一谷 孝氏 | 元教諭 |
第37回 | 2019年 | 長谷川貞夫氏 | 元筑波大学附属盲学校教諭 |
第38回 | 2020年 | 茂木幹央氏 | 社会福祉法人日本失明者協会理事長 |
第39回 | 2022年 | 長岡英司氏 | 社会福祉法人日本点字図書館理事長 |
第40回 | 2023年 | 石川准氏 | 静岡県立大学名誉教授 |
第41回 | 2024年 | 浅川智恵子氏 | IBMフェロー、日本科学未来館館長 |
鳥居伊都賞 受賞者名簿(1回〜26回)抜粋版 ※2023年度まで
第1回 | 1997年 | 玉中冨美子氏 | 紫野福祉センター職員 |
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第2回 | 1998年 | 和波その子氏 | 視覚障害のヴァイオリニスト・和波孝禧氏のご母堂。ボランティアグループ「アカンパニーグループ」代表者。 |
第3回 | 辞退 | ||
第4回 | 辞退 | ||
第5回 | 2001年 | 本間麻子氏 | 特別養護老人ホーム聖明園富士見荘園長 |
第6回 | 2002年 | 高橋次子氏 | 視覚障害者支援総合センターを支える会事務局長 |
第7回 | 該当者なし | ||
第8回 | 2004年 | 岡野一代氏 | 京都府視覚障害者協会元伏見支部長岡野伊三郎氏のご妻女 |
第9回 | 2005年 | 青山清子氏 | 京都府視覚障害者協会北支部 青山 弘氏のご妻女 |
第10回 | 2006年 | 岩田美津子氏 | 「点訳絵本ふれあい文庫」を創設、20年以上にわたり絵本作成や貸出作業などのボランティア活動をご継続。 |
第11回 | 2007年 | 酒井久江氏 | 全国盲老人福祉施設連絡協議会事務局長 |
第12回 | 2008年 | 茂木愛子氏 | 社会福祉法人日本失明者協会常務理事 |
第13回 | 2009年 | 近藤系子氏 | 神戸市視力障害者福祉協会長近藤敏郎氏のご妻女 |
第14回 | 2010年 | 石田一栄氏 | 視覚障害者箏曲演奏家の富田清邦氏のご妻女 |
第15回 | 2011年 | 田代安子氏 | 福岡県点字図書館長、日本盲人会連合副会長などを歴任された田代浩司氏のご妻女 |
第16回 | 辞退 | ||
第17回 | 該当者なし | ||
第18回 | 2014年 | 和久田千代子氏 | 杉山検校遺徳顕彰会理事長、和久田哲司氏のご妻女 |
第19回 | 2015年 | 土屋美寧子氏 | 視覚障害のヴァイリニスト、和波孝禧氏ご妻女 |
第20回 | 該当者なし | ||
第21回 | 2017年 | 福島令子氏 | 東京大学福島智教授のご母堂 |
第22回 | 2018年 | 富奧ケイ子氏 | 三療師 |
第23回 | 2019年 | 井上英子氏 | 視覚障害者就労生涯学習支援センター代表 |
第24回 | 2020年 | 鈴和代氏 | 点訳ボランティア |
第25回 | 2022年 | 山口規子氏 | 関西盲人ホーム施設長 |
第26回 | 該当者なし |