11月2日、日本点字図書館様、日本視覚障害者団体連合様・東京ヘレン・ケラー協会様を見学させていただきました。

 

日本点字図書館では、デイジー図書の録音室や貸出カウンター、わくわく用具ショップなどを見学しました。国内最大の点字図書館ということで、普段の業務の参考にしようと沢山質問させていただきました。

 

日本点字図書館の外観。鎖が滝のようにぶら下がっているのが特徴です
日本点字図書館の外観。鎖が滝のようにぶら下がっているのが特徴です

 

 

 

 

 

 

 

 

 

日本点字図書館創始者の本間一夫氏について説明される伊藤理事伊藤理事は現在、「ふれる博物館館長」をされています
日本点字図書館創始者の本間一夫氏について説明される伊藤理事
伊藤理事は現在、「ふれる博物館館長」をされています

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

日本点字図書館のわくわく用具ショップ
わくわく用具ショップ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

わくわく用具ショップは白杖や視覚障害者用機器について多くの来館者があり、入口にはスタッフの方が立って、来館者のご要望に沿って対応されていました。順番待ちでソファーが満員になることもあるそうです。

 

日本視覚障害者団体連合では、組織図について説明いただいた後、図書館や点字出版所を見学しました。ちょうど音訳講習の専門コースをされており、お部屋の外から見学させていただきました。

 

日本視覚障害者団体連合の玄関に記念写真
日本視覚障害者団体連合の入り口にて

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

日本視覚障害者団体連合の用具ショップ
日本視覚障害者団体連合の用具ショップ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

用具購買所は入口を入ってすぐ見えるところにあり、ショーケースに視覚障害者用機器や便利グッズが展示され、利用しやすくなっていました。

 

東京ヘレン・ケラー協会では、点字出版の編集課や印刷課を見学しました。発行されている月刊誌『点字ジャーナル』や『ライト&ライフ』は京都ライトハウスでも購入しています。また、盲学校の教科書も作成されているとのこと。日本で唯一ここにしかないという印刷機「ブレイルテック」の迫力には驚きました!

印刷機「ブレイルテック」
巨大なブレイルテック。実際に印刷の様子も見せていただきました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

皆様お忙しい中、貴重な体験をさせていただきありがとうございました。

 

翌11月3日は、すみだ産業会館で行われた「サイトワールド2023」に行ってまいりました。

第15回視覚障害者向け総合イベント サイトワールドは4年ぶりの開催とのこと、展示会エリアでは38団体の最先端の機器展示のほか、講演会、フォーラム、体験会等が開催されていました。

 

サイトワールドの入り口で記念写真
サイトワールドの入り口にて

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

会場内の様子
開場と同時に大盛況!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

株式会社QDレーザの「レティッサ」(手持ち型網膜投影拡大読書器)
「レティッサ」(手持ち型網膜投影拡大読書器)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

■株式会社QDレーザの「レティッサ」(手持ち型網膜投影拡大読書器)

ソニーとの共同プロジェクトで開発された、レーザ光を瞳孔の中心に通してピントの合った映像を網膜に映し、眼のピント調節機能を使わずに鮮明な映像を見ることができる機械。カメラがピントを合わせてくれるので視力に依存しないという見え方を体験することができます。

 

■花王株式会社の「リーゼ 聞けばわかるヘアスタイリング」

視覚に障害がある方や高齢の方など、聞くだけで楽しくスタイリングできる音声コンテンツ。ポニーテール、おだんごヘアなど12種類のヘアスタイリングを音声で教えてくれます。(花王のサイトに掲載)

 

ナビゲートするレンジグリル「ZITANG(ジタング)」
レンジグリル「ZITANG(ジタング)」

 

 

 

 

 

 

 

■三菱電機株式会社ユニバーサルデザインの視点で開発された「らく楽アシスト」シリーズ。

音声ガイダンスと点字付きのIHジャー炊飯器「本炭釜 紬」や、音・音声・光で操作をナビゲートするレンジグリル「ZITANG(ジタング)」などがありました。(レンジグリルはライトハウスにも見本展示しています。)

 

■Google合同会社の「Lookout」アプリ

Lookoutは視覚障害者がスマートフォンのカメラ機能を使い、周囲のものをかんたんに把握することができます。

例えば、通貨モードでは紙幣の識別、食品ラベルモードでは製品のラベルやバーコードを読み取れば、製品詳細を知ることができ、最新的技術を体感しました。Androidで使用できるそうです。

 

■筑波技術大学の実在の視覚障害者を主人公としたショートフィルム「EyeSelf~ワタシノセカイ~」を見ました。ロービジョンの世界を多くの人に伝えたい、という強い思いから制作された映画で、当事者の監督、主人公から「見えにくさがあっても考え方の角度を変えてみれば楽しさが生まれる」というメッセージが伝わってきました。

 

■世界の視覚障害者事情(日盲委の国際活動)フォーラムを聴講しました。

日本盲人福祉委員会は1956年の発足当初から世界の視覚障害者団体との交流を続けておられ、1984年に発足したWBU(世界盲人連合)に加盟し、各国との国際交流を行っています。今年は5月にニュージーランドで執行委員会、9月にベトナムでマッサージセミナーが開催されたとのこと。WBUの強みは国連とのつながりが持てること、との言葉が印象的でした。国際社会で自己主張するためにはまず言葉の壁がありますが、積極的に世界に出て実際に行動されている姿に驚きと感銘を受けました。

 

2日間に渡って、東京にて貴重な体験をすることができました。送り出していただいた皆様、温かく迎えていただいた各事業所の皆様、本当にありがとうございました。今後の業務に活かしつつ、さらに精進してまいります。

法人事務所 山下

情報ステーション 村田